【レポート】スタートアップ助成「一般社団法人和文化研究さくら」

区民や事業者の皆様から頂いた寄付金を活用した『地域力応援基金助成事業』を実施しています。
助成事業の実施状況確認のため、団体の活動の見学に伺いました。
この助成事業をみなさまに広く知っていただくため、レポートを作成しました。
団体活動の参考として、ご活用いただけますと幸いです。

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日時：10月23日（木）
場所：シニアステーション東嶺町
団体名：一般社団法人和文化研究さくら（令和７年度スタートアップ助成団体）
事業名：和文化研究さくら
内　容：日本文化や伝統技能を体験する場を提供し、文化の継承と多世代交流を図る。
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和文化研究さくらは、三味線を中心とした日本の伝統文化を通じて、地域のつながりと心の豊かさを育むことを目的に活動している団体です。今回、シニアステーション東嶺町で開催された三味線ライブでは、30～40名ほどの来場があり、ほぼ満席の盛況となりました。終了後には観客同士が自然に声を掛け合い、和やかに談笑する姿が見られ、地域の信頼関係に根ざした温かな場づくりが印象的でした。

ステージ構成にも多くの工夫が見られました。演奏前に小唄を交えた自己紹介で雰囲気を和ませたり、準備の合間に寄席の小話を挟むなど、観客を飽きさせない巧みな演出が随所に光りました。また、歌い手がご自身の仲間たちを指して、「以前は皆さんの側で聴いていた人たちですよ」と語りかけることで、演奏者と観客の垣根を柔らかくし、参加者が自分ごととして文化に触れられるような関係づくりをしていた点も印象的でした。

歌詞カードを配布し、会場全体で一緒に歌う仕掛けや、「生演奏の良さがありますね」とその場の価値を言葉にして伝える姿勢など、参加者の高揚感を自然に引き出す工夫が随所に見られました。

地域の高齢者からの厚い信頼を基盤に、和文化を通じた仲間づくり・居場所づくりを実現している点は、今後の地域活動のモデルとなるものです。世代を超えて人と人をつなぐこの活動が、特に若い世代にも文化の豊かさと人との関わりの大切さを伝えていくきっかけとなることを期待しています。

レポート作成者：飯沼　（大田区区民活動支援施設）