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チャレンジ助成事業「性的マイノリティの居場所サロン」を見学しました

公開日:2021年02月08日 最終更新日:2022年11月18日
 地域力応援基金助成事業における経過観察として、2020年9月20日にチャレンジ助成事業団体 特定非営利活動法人 男女共同参画おおたが主催する「性的マイノリティの居場所サロン」を見学させていただきました。
 特定非営利活動法人 男女共同参画おおたは2004年から大田区立男女平等推進センターの事業運営に携わる傍ら、女性の起業相談、ワーキングスペースの提供など、男女共同参画社会の実現を目的に数多くの支援活動を実施されている団体です。
 採択されたチャレンジ助成事業では、「LGBTを理解しながら当事者の方々が安心して集える居場所づくり」に取り組まれています。当初は20名の当事者および支援者の方々が一同に集まり発言しあう予定でしたが、新型コロナウイルス感染予防対策からZOOMを使用してのオンライン講座となり、参加者も半数の10名に絞りました。一同が集結できなかったのは残念でしたが、ZOOM開催となることで交通費や移動時間が節約でき、広域的にファシリテーターや参加者を募ることができたのは良かったとのことです。不慣れなZOOM対応に多少戸惑いながらも、会場スタッフの温かいバックアップ体制の下、常時明るくなごやかに意見交換がなされました。様々な参加者から貴重なご意見を聞くことができました。ました。コロナ禍で、多くのイベントや講演会、集会が中止される中、急遽最善の対策を取られたと感心すると同時に、今後、電子媒体と集会で得られる長所を融合することで、益々発展的開催ができるのではないかと期待が持てます。
 ファシリテーターのしずくさんはご自身の性自認に対する偏見や障壁から、数回の転職を経験しながらもカミングアウトされ、現在、高校教諭を務めていらっしゃいます。同時に、「誰もが自分らしく輝ける社会」を目指し活動されています。先ず初めに、古代哲学者たちの名言の紹介からマイノリティについてをお話されるなど、楽しくそしてわかりやすいく進めてくださいました。
 また、ご自身のプロフィールを語られました。幼稚園の時に所属していた鼓笛隊の制服に男女差があることに最初の違和感を覚えたそうです。
 しずくさんは大学卒業後、理論的裏付けを持ちながら性同一性障害の診断を受けた時にはほっとし、「これで社会の役に立てることはないか」と前向きになったそうです。
 その後は、しずくさんの明るくナイスな誘導で参加者の方々から活発な発言が続きました。
 参加者の1人に高校を卒業したばかりの女性の方がいらっしゃいました。その方からは、この頃は学校での制服に対する強制力が緩和されてきており、女子学生にもズボンの着用が認められているそうですが、「寒さ対策」などと理由付けをしないと、申請しづらいとの発言がありました。様々な現場でLGBTへの理解が不足している事例として受け止めました。
 他にも参加者の方々から、周囲の無理解からのいじめや疎外感、不登校・・・などの発言が相次ぐ一方、LGBT当事者の自分だからこそ、支援者になれるという前向きな発言も多く聞かれました。
 しずくさんは社会との関りを「帰属集団」「接触集団」「非接触集団」の3つに分類し、「帰属集団」での関りの難しさを問題視され、実は性的マイノリティだけではなく、皆が自分らしさを隠し我慢している社会であると分析されています。集団心理が圧力や思い込みを生み、自分と異質のものを本能的に排除してしまうようです。
 このサロンを見学して、マイノリティの方が孤独化するのではなく、本当の自分をオープンできるような居場所があることが大切であると気付かされました。
 支え合える地域を実現するためには、お互いを尊重し理解することが必要です。尊重する社会の実現に向け、ぜひ、多様な人たちの連携・協働がどんどん生まれてくることを期待しています。

最後に、区民活動での閃きに何か通ずるかと思い、皆様にしずくさんの言葉をお伝えします。
〇自分らしさは1つじゃない(多面的、多角的に自分自身を見つめる)
〇自分らしさの表現は色々(押し出す自分らしさ、控えめな自分らしさ)
〇自分らしさは決意と覚悟(思いがどう伝わるかは未知数)
〇自分らしさが社会を変えるかも(焦らず社会の一員であり続ければ理解は得られる或いは慣れてしまう。)

【オンライン開催】レインボーフラッグサロン(性的マイノリティの居場所サロン)
https://sankaku-oota.com/top-news/1141/

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この情報は、「大田区役所 地域力推進課 区民協働・生涯学習担当」により登録されました。

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